2014年12月11日

アナログゲームの用語に思うこと その2「ラウンド」

 ちょっと風邪を引いてしまいました。持病持ちなので体調管理はとても気を使っているつもりだったのですが、これだけ急に寒くなるとだめですね。薬飲んで大人しくしてます。

 さてボードゲームやカードゲームで使われる用語に考察を加えるという、非常におこがましい記事の2回目です。今回は「ラウンド」という用語を取り上げてみます。


2.ラウンド

 アナログゲームにおける「ラウンド」は、ゲームを構成する一つの単位です。「ラウンド」という概念があるゲームとないゲームの両方があり、「ラウンド」という概念がそのゲームに存在する場合、マニュアルには「このゲームは3回ラウンドを繰り返すことで終了します」とか、「次のラウンドのスタートプレイヤーは○○の条件を満たした人になります」といった記述がされていることでしょう。では「ラウンド」という言葉はどの様に定義されているのでしょうか。

 まず「ラウンド」とはどういう意味か、ここから考えてみたいと思います。”round”という英単語を辞書で調べてみると、「一周する、ひと回りする」という訳が見つかります。この訳を採用して、テーブルゲームにおける「ラウンド」を、ひとまず「各プレイヤーの手番が一巡すること」と理解しておくことにしましょう。
(「手番」や「ターン」という用語については、回を改めて考察することにします)

 では「一巡する」とはどういうことでしょうか。一巡するということは、最初があって終わりがあるはずです。つまりそのラウンドにおける1番手のプレイヤー(以下、「スタートプレイヤー」と呼ぶことにします)が存在し、各プレイヤーが自分の「手番」を行うことによって「ラウンド」が終了することになります。

 ここで重要なのは、「ラウンド」という概念をゲームに持ち込む場合は、必ずそのラウンドの「スタートプレイヤー」を存在させなければならない、ということです。ゲーム全体にわたってスタートプレイヤーが同一の場合もあるでしょうし、「アグリコラ」の様に何らかのルールによってスタートプレイヤーが変動する場合もあり得ます。

 言い換えると、「各ラウンドにおけるスタートプレイヤー」を定義する必要のないゲームである場合は、「ラウンド」という概念を持ち込む必要がない、ということになります。
 例えば「カルカソンヌ」の場合、ゲームは各プレイヤーが「タイルをめくり配置する、必要によってはミープルを配置する」という「手番」を順に行うことでゲームが進行していきますが、手番が一巡することを特に「ラウンド」として認識する必要がないのは、そのラウンドのスタートプレイヤーが誰であるかは特に意味のないことだからです。これはゲームの終了条件にも密接に関わっていて、カルカソンヌの「最後のタイルがめくられ配置されたら」ゲームが終了するような場合は、ラウンドを意識する必要はない、ということになります。

 以上のことから、ゲーム内で「ラウンド」を定義する必要のある場合をまとめてみたいと思います。

 ・ゲームの終了条件が、ラウンドの回数となっている場合
 ・ラウンド毎に、そのラウンドのスタートプレイヤーが変動する場合

 毎回スタートプレイヤーが同一な場合は必ず「一巡すること」は発生するので「ラウンド」は存在するのですが、ゲームの終了条件が「ラウンドの回数」でない限り、特に「ラウンド」という単位を意識する必要はないでしょう。

 もう一つ気をつけておきたいのは、本稿の当初から「一巡」と言ってきましたが、「ラウンド」は必ずしも「一人一回」プレイするとは限らないということです。一人のプレイヤーが1ラウンド内に数回手番を行う場合も珍しくなく、「アグリコラ」の様なワーカープレイスメントゲームにおいてはよくあることです。こうした場合、「ラウンド」の意味をマニュアル上でしっかり定義しておくことが必要です。ちなみにアグリコラでは「そのラウンドのスタートプレイヤーから時計回りに家族コマを配置し、すべてのプレイヤーが家族コマをおいたらそのラウンドが終了する」ということになっています。

 次回は「ターン」(手番)について考察してみたいと思っています。

 それでは。
posted by うぃりあむ(Twitter:@william_vets) at 23:09| Comment(0) | ボードゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月10日

アナログゲーム用語に思うこと その1

 この記事はBoard Game Design Advent Calenderの記事として書かれたものではありませんので悪しからず(笑)。

 アドベントカレンダー、みなさん凄いですね。私もほんのちょっとだけ物を書いて日銭を稼いでいた時期があったもので、人の書いた文章、ましてやボードゲームにまつわる文章には多少なりとも興味があるのですが、みなさん魅力的な文章を書かれてて感心させられます。

 さて今回はヴァリアントではなく、ボードゲームのルール上登場してくる用語について、いくつか書いてみようと思います。
 今日の日中ツィッターで、Podcast「タコラジ︎」やカードゲーム「KAMIZA」のデザインなどでおなじみのナヴェさんが「ターン、フェイズ、ラウンドの違いと定義についてまとめられているサイトとかあったら教えていただきたいです」と呟かれたことに端を発し、私を含め、いろんな意見が飛び交いました。
 私も常々「わかりやすいボードゲームマニュアルとはかくあるべき」という命題でいろいろ思いを巡らせることが多いので、ちょっと頭の中の整理を兼ねてまとめてみたいと思います。
 前置きが長くなりました。今回は以下の用語について、自分の考えを書いてみます。

・ゲーム、セット、ディール
・ラウンド
・ターン
・フェイズ

1.ゲーム、セット、ディール
 ボードゲームを始め、いわゆるアナログゲームは、ごく稀な例を除いてなんらかの「終了条件」をもっています。この終了条件が満たされることを「ゲーム」と呼んでいることが多いように思います。「ゲームが終了する」「もう1ゲーム遊ぶ」といった場合、「ゲーム」=「始まりから終了条件を満たすまで」の1単位ということになります。
 ただし、1つの「ゲーム」を複数回遊ぶことで、合計得点や勝利回数を競うとタイプのゲームも存在します。UNOや麻雀、ククなどもそうですね。こうしたゲームは2段階の終了条件を持っているとも言えます。

 ちょっとここでUNOを例に、2段階の終了条件について考えてみたいと思います。
 UNOでは、誰かが手札を無くすと、勝利条件を満たします。家族で遊んでいる場合、ここで1ゲームと数えることが多いようです。しかし負けた子供たちはこれでは納得しないので「もう1ゲームやろう!」ということになります。
UNO国際ルールでは、複数回の「ゲーム」を行い、合計得点が500点を獲得したプレイヤーが試合の勝者となるそうです。つまり500点を獲得したプレーヤーの出現がゲームの終了条件となるわけです。
 つまり、手札がなくなるプレイヤーが現れることを「終了条件1」、500点を獲得したプレイヤーが現れることを「終了条件2」と考えることができると思います。

 麻雀を考えてみましょう。一般的に麻雀の終了条件1は和了(あがる)もしくは流局(誰もあがれずに流れる)、終了条件2は「南4局で子があがること」と言えます。麻雀では「終了条件1」を満たすことを「局」、「終了条件2」を満たす1単位を「半荘(はんちゃん)」と呼んでいます。何が言いたいかというと、「終了条件1」を満たす場合、「ゲーム」という呼び名を使わずに「局」といった別の用語を使うケースが多い、ということです。

 表題に掲げた「セット」は、同様の用法としてはテニスなどでもおなじみの用語です。ボードゲームなどでも「終了条件1」を満たすこと1単位をセットと呼んでいる例も見受けられます。複数のセットを行うことで「終了条件2」が満たされた場合、「ゲーム」が終了することになります。

 また「ディール」という言葉は、トランプやトリックテイキングなどのカードゲームでよく使われます。「ディール」の和訳は「配る」。つまり手札としてのカードが1度配られることが「1ディール」で、ディールの終了=「終了条件1を満たすこと」ということになります。複数のディールを行い、決められたディール回数の終了や得点の達成など終了条件2が満たされたとき、「ゲーム」が終了することになります。

 まとめると、「ゲーム」は終了条件が満たされる1単位。ただし2段階の終了条件がある場合、終了条件2が満たされる1単位が「ゲーム」になり、終了条件1は「セット」や「ディール」といった別の呼び方が存在することが多い、ということになるでしょう。

(続く)
posted by うぃりあむ(Twitter:@william_vets) at 21:20| Comment(0) | ボードゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年12月09日

「ヘルウィグ」ソリティア

とても久しぶりの更新となってしまいました。
定期的にブログを書くといった作業は、無精を極める私にとっては苦行でしかないのですが、思いついた時に書くというペースでご寛容下さる方はどうぞご贔屓によろしくお願いいたします。

今回はミヒャエル・シャハトの25周年記念作品、「ヘルウィグ」のソリティアを思いつきましたのでまとめてみました。
ヘルウィグの紹介はこちら
例によってゲームフィールドさん絡みなのですが、たまたまの事だと思います。

このゲームはもともとソリティア向きに出来ており、そのままのルールで一人で遊んでも問題なくプレイ出来てしまいます。事実、ゲームフィールドの園田店長も「何の制約もなくファミリールールで何ターラー稼ぐかでも成立する」とおっしゃっており、私も選択肢の一つだと思います。

幸い先日4人でプレイする機会に恵まれ、まぁもちろん負けて帰ってきたわけですが、多人数プレイにおけるままならなさを表現するには、こんなルールを差し込んでみたらどうだろうと思いつき、今回のヴァリアントとさせていただきました。よかったらお試し下さい。


「ヘルウィグ ソリティアヴァリアント」

<準備>
・ファミリーゲームで一人分のセットアップをします
・貿易カードは縦2段横6列に並べます。

<新しい貿易カード>
・貿易カードをボードに置く際は、奇数月は上の段、偶数月は下の段から取ります。

<アクションフェイズ>
アクションフェイズで貿易カードに商人コマを置く際は、以下のルールに従います。
・奇数月の二人目は貿易カードの上段に置くことができません。
・偶数月は貿易カードの上段に置くことができません。

以上です。
ゲームの最初に貿易カードを2段6列に置いたのは、進行中の月が奇数月なのか偶数月なのかをはっきりさせるためだけですので、他に手段がある場合は、それによってもよいでしょう。

posted by うぃりあむ(Twitter:@william_vets) at 18:51| Comment(0) | ボードゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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